朝、ブロッコリーを茹でる。
私はブロッコリーが苦手です。
食べれますが、あえて手を伸ばそうとはしません。
食べなければいけないのであれば、硬めに茹でて、食べたら、
ゴリゴリ…(※注 茎の部分の音)
と音がするくらいの硬さで食べたい。
最悪なのは、茹ですぎて歯応えもしないようなやつ。
さらに最悪なのは、暑い日のお弁当の中であったまっちゃってるあいつ。
で、なんでその嫌いなあいつを朝から茹でているかと言うと、冷蔵庫にあったから。
早く茹でないと、痛みそうだから。
あと、娘が好きだから。
これがなければ、我が家の食卓にブロッコリーが並ぶ頻度は激減することでしょう。
なんてったって、私が買い物担当ですら時々買うのですから。
世の中のお母さん、お父さんの気持ち、今なら少しわかります。
栄養をとって欲しいとか、お弁当のこの隙間を埋めるのは君しかいない!とか、それはもういろいろな気持ちで、茹でて食卓に並べたのでしょう。
そこにあるのは、愛情とか思いとか。
そして、もう1人思い出したのは、親戚のおばさん。
と言っても、年齢はおばあちゃん寄りですが。
お盆にお邪魔すると、決まって出てくるお茶請けに、「カスベ」と言うやつがありました。
何かというと、エイを甘じょっぱく煮つけたもの。
私はこれも嫌いですが、お小遣いをいただいたりする手前、頑張って少しは食べていました。
小さい時は知らなかったのですが、そのおばさん、実はそれを煮るときの匂いが大嫌いだったそうで、毎年その時期には我慢して作っていたとのこと。
それでも、集まってくるお年寄りの親戚たちが、懐かしく思うだろうと毎年作ってらしたわけです。
これも、さっきのブロッコリーに通ずるものがあるようなないような。(ないか。というか、ちょっと次元が違う。)
誰かを思って何かをするとき、たとえそれが嫌でも、人はがんばったり、苦手なことでも取り組めたりするんだなあと、ふと思った朝でした。
【本日の一枚】